ニコラ・テスラの電気発振器とエジプトのアンク

古代エジプトにおける生命の象徴である「アンク」(ラテン語名は「クルクス・アンサタ」)。その形態は、T字形の上に楕円形、もしくは卵の形が乗ったものである。

「アンク」という語自体が古代エジプト語で「生命」の意味で、この図形はそのままエジプトのヒエログリフで「アンク」という音を示す表音文字としても使われる。有名な「ツタンカーメン」(トト・アンク・アメン)という王名にもアンクが埋め込まれている。

またエジプトの壁画では、さまざまな神がこのアンクの卵形の部分を摑んでいる姿がよく描かれるが、これは死後の人間に新たな生を与えることを象徴しているとされる。

この象徴の起源は審らかにはされていないが、エジプト学の権威ウォーリス・バッジはそれが「遙かなる昔に護符として用いられたものを一定の簡略化した形で表しているように思われる」と述べ、『アニのパピルス』に見られる複雑な図形(テトと呼ばれる柱、アンク、2本の腕、日輪)をその一例として示している。

一説によれば、アンクは男性原理(T字)と女性原理(卵)の結合のシンボルであり、ゆえに生命のシンボルとされるようになったのだという。

また、アンクの卵形と十字という形そのものに深遠な観念が表されているという説もある。この形は万物の始源の点であるT字の交点から、生命の本質である円が生じて拡大して行くさまを示しており、こうして拡大した生命の本質はやがて上昇し、無限へと向かうというものだ。

さらに別の説では、これは魔法の結び目を表したもので、特定の元素の組み合わせを結びつけてひとりの人間を構成するという。小宇宙たる人間と大宇宙の照応という観点から見れば、アンクの楕円は人間の頭もしくは理性、横線は両腕、縦線は身体として、ひとりの人間(小宇宙)を表す。同時に、楕円が太陽、縦線が空、横線が大地であって大宇宙の象徴でもある。

古代エジプトのアンクは、エジプトの初期キリスト教であるコプト教に受け継がれ、「救い主の死という犠牲と引き替えに人間に与えられた永遠の生命」の象徴となった。

引用 http://gakkenmu.jp/archive/5015/

ニコラ・テスラ( セルビア語: Никола Тесла, セルビア語ラテン翻字: Nikola Tesla, 1856年7月10日 – 1943年1月7日)は、19世紀中期から20世紀中期の電気技師、発明家である。交流電気方式、無線操縦、蛍光灯、空中放電実験で有名なテスラコイルなど多数の発明や、「世界システム」なる全地球的送電システムなど壮大な提唱もあり、磁束密度の単位「テスラ」にその名を残している。

モスクワ州イストラにある「テスラタワー」(1970年代)タワーは6メガボルト(長さ200m)の放電が可能。絶縁や落雷からの保護、電磁パルス兵器の実験に使用された。ソ連崩壊後は放置されている。