人間と磁場と太陽凝視

人間と磁場と太陽凝視

「クリプトクロム」

人間の体の本来の仕組みとしては、人間の網膜にある「クリプトクロム」という物質が地磁気を感知することができる。さらにいえば「人間は磁場を《見る》ことができる」ようなのです。動物によっては、磁場が「見える」磁気受容という能力が備わっていることがあります。

クリプトクロムと結びついて、自発的に外部磁場の方向を向くポリマー状のタンパク質( MagR と命名)を特定し、このふたつの結合した複合体が「磁場を向く」ことがわかり、これが、渡り鳥などが磁場を見ている源なのではないかという研究結果を発表。

特定されたこの複合体( MagR/Cry 複合体と命名)が磁場を感知する仕組みはまだわかっていないのですが、この複合体は、磁気コンパスのように振る舞うのだそうで、動物の磁気感受と何らかの関係は持っていそうです。

MagR-compas

コンパスのように正確に磁気に対して整列する網膜にあるタンパク質の複合体

クリプトクロームは、Flavin Adenine Dinucleotide(FAD)を補酵素として持つフラボタンパクであり、バクテリアから植物、ヒトまで生物界に幅広く存在している。クリプトクロームは光回復酵素と呼ばれる光の受容に依存した酵素活性を示すDNA修復酵素に由来しており、何らか
の光受容過程を含む生理機能に関与していることが示唆されていたが、高等動物においては概日リズムの制御を行っている。

概日リズムがいじつリズム、英語: circadian rhythm サーカディアン・リズム)とは、約24時間周期で変動する生理現象で、動物、植物、菌類、藻類などほとんどの生物に存在している。 一般的に体内時計とも言う。概日リズム(体内時計)の調節をするほかに、鳥、昆虫、魚、爬虫類などの動物たちが方角や高度、位置を知覚するための磁場を感じられるようにもしてくれます。

光子が目に入り、クリプトクロムにぶつかると、「量子もつれの状態で存在する電子」にエネルギーが供給される。励起状態になり、「ラジカル対」と呼ばれる状態になる。

Cryptochrome-human

ハトもショウジョウバエも人間も網膜の光受容体の有無は同じ

クリプトクロムとは、細菌、植物、動物が持っている青色光受容体タンパク質のことです。このタンパク質は概日リズム(体内時計)の調節をするほかに、鳥、昆虫、魚、爬虫類などの動物たちが方角や高度、位置を知覚するための磁場を感じられるようにもしてくれます。

人間と地球の磁場

カリフォルニア工科大学の研究チームが、特定の動物に備わっていることが知られていた「地球の磁場」を知覚する能力が、人間にもあるという研究結果を発表した。

カーシュヴィンク教授の実験では、まず被験者が真っ暗闇のファラデーケージ内に座るよう指示される(ファラデーケージとは外部の電場が遮られた空間のこと。ここに入ると純粋な磁場だけにさらされることになる)。教授は脳波計を使って、被験者の脳が磁気の強さの変化に反応するかどうかを測定。すると、磁場が反時計回りに回転するとアルファ波が減少した。これは、被験者の脳が磁場に反応して興奮していることを示すという。

地磁気活動度の変化もまた、心臓病や精神病の悪化、また伝染病の発生とも高い相関があることが知られている。人間は磁気を感知する器官がないが、決して地磁気に鈍感ではない。

ベッカーという学者は、目隠しした学生を数10kmも離れた地点にクルマで移動させ、出発点の方向を当てさせるという実験を行った。その結果、多くの学生は出発点をかなり正確に指し示したが、頭部に小さな磁石をつけた学生の指し示す方向には誤りが多かったという。磁石の発する磁場によって地磁気が乱れ、方向感覚に乱れが生じたためと説明されているが、今のところ、その因果関係は立証されていない。

人体にある周波数の変化磁場を加えた場合、自然環境下ではみられない脳波の変化が現れ、疲労や頭痛などの症状を起こすともいう。精神分裂病の症例を調べてみると、地磁気活動の乱れと発作の時期がきわめてよく一致し、てんかん発作は逆に地磁気の安定した年に起こりやすいという報告もある。

地磁気が減少傾向にあるうえにさまざまな鉄構造物の内部で生活している都市生活者などは、慢性的な磁気不足の状態に陥っているといわれる。さまざまなストレスが蓄積しやすいのも微弱な磁場変化と関係があるともいえそうだ。

脳の活動に対する磁場の影響については近年、関心が高まっているものの研究は始まったばかりで、いまだに謎も多い。しかし、磁気ネックレスをはじめとする磁気治療器は、肩こり解消などに有効性があることはすでに医学的に実証されている。血行をよくすることで間接的にではあれ、精神にも安らぎを与える効果があることは確かなようだ。

外部磁界の変化に動きを合わせる「走磁性細菌」にしても、磁界に応答するのには時間が必要である。つまり、外部磁界の変化と生理変化の間に必ず時間的ズレがある。人間もまた外部磁界の変化によって、体内の化学反応にさまざまな影響を受けている。しかし、それが身体的な症状として現れるまでに時間的ズレがあり、また、感覚的に地磁気と関連づけられないから、別の理由をコジツケているだけなのだろう。寝不足や疲労、ストレスのせいにしている心身異変は、実は地磁気変化や人工的磁気環境の乱れが原因ということも大いにありうるのである。

■生体の化学反応に影響する磁場

人工的につくりだされる磁場にも種類がある。永久磁石のように強さや磁界の向きが一定の「静磁場」に対して、磁界の向きが交流のように変化するのは「交番磁場」、磁場変化が瞬間的に起こるのは「パルス磁場」と呼ばれる。生体に局所的に強い交番磁場が加わると、誘導電場が生じて発熱することが確認されているし、またパルス磁場は断続的な磁場変化ではあるが、パルス間隔が短くなればエネルギーは大きくなって生体に与える影響も増してくる。

実験的に生体試料へ交番磁場やパルス磁場をかけてみると、神経系の活動やホルモン分泌にも変化がみられ、また、酵素が活性化したりする。明らかに生体の化学反応に磁場は影響を与えている。もっとも、特別な職業や研究に従事していないかぎり、通常の一般人が強力な交番磁場やパルス磁場の環境に置かれることはまずない。

では、永久磁石の静磁場を利用した磁気ネックレスのような磁気治療器が、肩こりなどに効果があるのはなぜか。これは磁気ネックレスの静磁場は一定であるが、血液が脈動しながら体内を巡ることで、相対的に磁気が増減して起電力が発生するからである。永久磁石の静磁場が人体に直接作用するのではなく、静磁場の変化が血行をよくしたり、生体化学反応に影響をおよぼしたりするのである。したがって、血流がとだえないかぎり磁気ネックレスは効果を示し続ける。

太陽凝視

「太陽凝視 マネク」の画像検索結果

8年間、水分と日光だけで生きていると主張するインドのヒラ・ラタン・マネク氏

先住民族などはテレパシーや道に迷わないという機能があるらしい。

つまり磁場を読む、網膜の中のクリプトクロムや松果体に秘密が隠されているのではないかと考察している。

最近のウィスコンシン大学医学部の研究で、サルの松果体と網膜の両方でDMTジメチルトリプタミン合成酵素の存在と、対応する遺伝子の活動が確認されたりもしている。

このような作用をもたらすためには太陽凝視というものがある。ちなみに裸眼で太陽をみるのは危険な行為であることを警鐘しておく。目から入った光のうち、約20%がそのまま網膜を通過し、視床下部、脳下垂体、松果体に達しています。