ダニエル・ダングラス・ホームと空中浮遊

ダニエル・ダングラス・ヒューム

ダニエル・ダングラス・ヒューム(ホーム)(Daniel Dunglas Home, 1833年3月20日 – 1886年6月21日)は、著名な霊媒。

スコットランド、エディンバラ生まれ。幼少時から霊能力があり、また結核にかかっていた。 近代以降でもっとも強力な物理霊媒であり、生涯一度もイカサマだという証拠を掴まれたことはなく、部屋の暗さや静けさなども問題にしなかった。現象が起きないときも平然としており、慌てたりごまかそうとするようなことはなかった。

彼の心霊現象を見た者は桁はずれに多く、さまざまな王室の人々や著名人を含む。またウィリアム・クルックスのような研究者の調査にも快く応じている。それでもヒュームを詐欺師として非難する者は多かった。

物理的現象は非常に数多く報告され、スケールが大きい。空中浮遊、身長が30センチ近くも伸びること(脚や腕などもそれぞれ伸びた)、真っ赤に燃える石炭で顔を洗ってみせたり、同席した者にも同じように触れさせること、テーブルやソファなどの重い家具が動くこと、叩音やさまざまな音、匂い、楽器の演奏、手が現れて出席者と握手したり品物を運んだり楽器を演奏したりとさまざまな動作をすること、光や火球が飛ぶこと、部屋が地震のように激しく振動すること、霊の全身が物質化して出席者に見られること、入神して(知らない言語でも)喋ること、霊の姿を見て会話すること、等々である。

通信内容に関しては他の一般的な霊媒とそれほど際立った違いはなく、同時代のアンドリュー・ジャクソン・デイヴィスやウィリアム・ステイントン・モーゼスなどのように一貫した思想を伝えることはなかった。

性格は穏やかで紳士的、禁欲的だった。傑出した人格者というわけではなかったらしいが、経済的に逼迫したときにも、心霊現象を見世物にしたり、相談に乗って直接金儲けをしたことは一度もなかった。機会があれば一般人にも現象を無料で見せていたという。

心霊主義と空中浮揚

宙に浮かぶダニエル・ダングラス・ホーム

心霊主義においては、交霊会においてテーブルが空中に浮揚する現象や霊媒の肉体が宙に浮かぶ現象が知られている。テーブルの浮揚現象については、霊的な存在が霊媒から発されるエクトプラズムを通じてテーブルを持ち上げるためだ、と心霊主義では説明される。また、霊媒であるダニエル・ダングラス・ホームやコリン・エヴァンズは、自らが空中浮揚する姿を多くの人々に目撃されている。

イメージ 7

1938年には、イギリス・ロンドンのコンウェイ・ホールで、心霊研究家のコリン・エヴァンスは、空中浮揚の公開実験を行い、彼は集まった人々の前で、自分の体を1m以上も浮き上がらせ、空中に横たわったりする事も出来たといいます。

ヨギと空中浮揚

20110831-pl01-1

訓練されたヨガ行者(ヨギ)の中には、意図的な試行や偶発的な作用によって自身の肉体を空中浮揚させる者がいると言われる。例えば、パラマハンサ・ヨガナンダの著書『あるヨギの自叙伝』の第七章には、空中浮揚するヨギの話が出てくる。

物理と空中浮揚

空中浮揚とは、何らかの作用によって物体が空中にとどまることである。地上ではあらゆる物体に重力が掛かるため、空気より同体積で重い(→比重)すべての物質は地上に落下してそこにとどまる。それが地表を離れた位置にあるとすれば、それは、何らかの力が重力を打ち消しているか相殺しているからだと考えられる。通常は上向きの力が働いており、その力には様々な種類がある。

空中に固定された状態にある超伝導体 液体窒素で摂氏-200度に冷却された状態で超伝導を起こしている。「温まって」しまうと超伝導体でなくなるため、絶えず冷却していないとこの空中浮揚は終わってしまう。